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ロマンス小説の感想

あの頃、憧れは遠くに スーザン・ウィッグス

あの頃、憧れは遠くに (mirabooks) The Winter Lodge (The Lakeshore Chronicles Book 2) (English Edition)

Lakeshore Chronicles 2作目。  MIRA文庫から5作目まで出ています。このシリーズは登場人物が多くて人間関係も複雑なので順番どおりに読んだほうがいいですね。   1作目と同じく主役カップルの出会いは子供の頃のサマーキャンプです。ヒーローの親友を含めた三角関係になっています。お互いに好きなのに過去の出来事のせいで距離をおいている二人がとてももどかしかったです。過去に何があったのかを終盤まで明かさないのは読者の興味を引きつけておくためだと思いますが、そのせいでヒーローがどうしてそこまで罪悪感を抱いているのか理解できず、あまりの意固地さにちょっと辟易しました。最後には2人の気持ちが通じ合うけれど、そこまでの展開が長く感じられました。あとヒーローの親友の心情はあまり描かれていなかったけど、ヒロインに迷いがあることや、自分の親友の気持ちには気づいてなかったのかなあ。三角関係の一端を担う男性なのだからそのへんがもう少し詳しく描かれていたら面白かったのではないかと思います。ヒロインの母親の失踪の謎も明かされましたが、もっと無邪気な女性かと思っていたけど、前作での印象とちょっと違っていました。たくさん登場人物がいてそれぞれに色んな過去があるけれど、そんなに取っ散らかった感じはせずきちんとまとめているところは流石だと思います。ロマンスというよりは人間ドラマっぽい作品です。  前作でも結構出番の多かった高校生のデイジーに関しては意外な展開になっていました。彼女のこれからが気になりますが、8作目がデイジーの話のようで(タイトルが”Marrying Daisy Bellamy"です。)まだ先ですね。