L0VE DRUNK

ロマンス小説の感想

2014-01-01から1年間の記事一覧

愛を知った侯爵 シェリー・トマス

計算高い2人の駆け引きに満ちたロマンス。 この作者ならではの捻りのきいたロマンスで、とても面白かったです。主役の2人とも腹に一物ある、かなりヒネクレたタイプなのですが、普通なら姑息とも言えるような行動をとっても不思議と嫌味に感じることはなく…

百万ドルは花嫁を賭けて レイチェル・ヴァン・ダイケン

元カレの婚約者のふりをすることになったヒロイン。 婚約者のふりをするうちに好きになっちゃうというよくあるパターンかと思いきや、ヒーローはその元カレではなくて彼の兄でした。でも元カレのほうもヒロインに気がないわけでもなくて、イケメンの兄弟2人…

めぐる愛はロンド ニコール・ジョーダン

Notorious シリーズ最終話。 シリーズ1作目の"誘惑のエチュード"から出ていたヘルファイア・リーグで一番の放蕩者、デアがヒーロー。ヒロインとは昔恋人同士だったけれど、祖父の策略で別れてしまい、そのせいで自暴自棄になって放蕩にふけるようになったの…

愛の吐息は夜風にとけて エリザベス・ホイト

どんどん面白くなってきて目が離せない"Maiden Lane"シリーズの4作目。 昼は地味な孤児院の教師、夜はセントジャイルズの亡霊として貧民街にはびこる悪人を倒して世直しするヒーローがカッコいい。お堅い教師が服を脱いだら筋肉隆々だったりするところがス…

神話の国の風に抱かれて ジョー・ベヴァリー

アイルランドは魔法の国? ヒロインの後見人の役目を押しつけられて、しぶしぶ彼女に会いに行き世話を焼いているうちに恋してしまったヒーローのお話。でもこのヒロイン、ワケありの過去があって一筋縄ではいきません。実際かなり気の毒な境遇なのだけれど、…

魔法使いにキスを シャンナ・スウェンドソン

約1年半ぶりの新作。 ヒロインのニューヨークでのOLライフに魔法の要素を加えた、ファンタジー風チックリット(?)というのが珍しくて面白いお気に入りのシリーズなのですが、だんだん会社でのエピソードが減ってファンタジー要素が強くなってきているよう…

事件記者キャット 疑惑の連鎖  パメラ・クレア

ナバホ族の血を引くヒロイン。 この事件記者Iチームのシリーズは大好きで新作が出るたびに読んでいますが、今作も期待を裏切らない面白さでした。自身も昔記者だったという作者による新聞社の描写がとてもリアルだし、サスペンスも興味深いテーマをよくリサ…

赤毛の乙女と嘘つきな公爵 ジョアンナ・リンジー

赤毛は気が強くて癇癪持ち。 赤毛の美人でお転婆なヒロインが近所の伯爵夫人にバカにされたのが悔しくて、見返すために公爵夫人になることにした・・・と言うと何だかバカバカしく聞こえますが、なかなか面白かったです。 どんな男性も恋に落ちる絶世の美女…

秘密の真珠に メアリ・バログ

人気作家の初期の名作? M・バログと言えば情感溢れるしっとりとしたロマンスを書く作家さんですが、これは1991年の作品だそうで、面白かったですがこの作者にしてはストーリーがメロドラマ風で人間関係がちょっとドロドロしていたように思います。 まず2…

エントワインド・ウィズ・ユー シルヴィア・デイ

好評につきまだまだ続く。 三部作の予定だったのが、5巻まで出すことにしたそうです。大ベストセラーになって、作者にしてみれば売れるならたくさん書かなきゃ損ですもんねえ。(ラブシーンばかりで内容は薄いからいくらでも書けそうだし・・・。) 前作でヒロ…

ハイランドの略奪された乙女 マヤ・バンクス

M・バンクスのハイランダーもの最新作。 今作は、ここまで悲惨な境遇は滅多にないというくらい徹底的に虐げられたヒロインの痛ましいストーリーでした。この作者のこれまでの中世ものと同様、猛々しいヒーローが健気なヒロインに熱烈に恋してロマンスも大い…

虹色にきらめく渚で リサ・クレイパス

地味だけど心温まるストーリー。 シリーズ前作よりは頁数が増えていましたがサラッと読める現代物で、まさかのファンタジー風ストーリー。この作者がこういうのを書くと思わなかったのでびっくり。とは言え魔法はかくし味程度で、恋愛に臆病な2人が出会って…

偽りの祝福は公爵のあやまち ロレイン・ヒース

事故で下半身が麻痺した従兄から、妻に子供を宿してほしいと頼まれるヒーロー。 先月読んだグレース・バローズの「黒い瞳に~」も、ヒーローが人妻を身籠らせる話でしたが、あれは設定からハッピーエンドが透けて見えていたし、ヒロインと夫の間に恋愛感情は…

ストーンヴィル侯爵の真実 サブリナ・ジェフリーズ

Hellions of Halstead Hall シリーズ第一作。 この作者は順調に新作が刊行されて嬉しいです。今作は新シリーズの1作目にしては奇をてらったところのないオーソドックスなストーリーでしたが、いつもどおり面白かったです。放蕩者の侯爵のヒーローが、祖母か…

レディはならず者に守られて テッサ・デア

Spindle Coveシリーズ3作目。 先に読んだS・ジェフリーズがかなり面白かったので、その後に読んだこちらが少し霞んでしまったけれど、これはこれで良かったです。1作目から気になるキャラクターだった無口な伍長と顔にあざのある音楽教師のロマンス。一捻…

海賊王と秘密の楽園 サブリナ・ジェフリーズ

Lord Trilogy 1作目。 海賊王のヒーローと、改革主義者で女囚運搬船に女教師として乗り込んだヒロインの波瀾万丈のロマンス、みたいなあらすじで、あまり好みのストーリーではなさそうだと思いながらも、S・ジェフリーズはお気に入りの作家なので読んでみた…

この手はあなたに届かない J・R・ウォード

Moorehouse Legacy 純朴な田舎娘のヒロインと、都会で大物政治コンサルタントとして活躍しているヒーローの恋物語。両親が不仲で冷たい家庭で育った孤独なヒーローが、純真で家族思いなヒロインに惹かれながらも、愛を信じられずに葛藤する切ないストーリー…

拾われた1ペニーの花嫁 カーラ・ケリー

地味なのに引き込まれるストーリー。 ヒロインは、夫が自殺し息子を病気で亡くし、まさに悲劇のヒロインという状況なのに、明るく前向きで、とても健気な女性です。ヒーローも早くから海軍に入り、戦争の地獄を見て片手も失ったというのに、とても穏やかで思…

黒い瞳にかりそめの愛を誓って グレース・バローズ

老齢の子爵から若い妻を身籠らせてほしいと頼まれるヒーロー。 ウィンダム公爵家のシリーズではなく"Lonely Lords"という新シリーズの1作目で、この作者らしからぬショッキングな内容でした。ヒーローは伯爵家の次男でありながら、貧乏でお金のために男娼ま…

運命のキスは柔らかな雨のように ジュリア・クイン

スマイス-スミス家シリーズ2作目。 ヒロインは何やらワケありの過去を持つ美貌の家庭教師、ヒーローもトラブルを起こして国を追われていた伯爵で、脛に傷持つ者同士のロマンスですが、それほど悲壮感はなく前作同様ほのぼのとしたお話でした。壮大な陰謀な…

さらわれた公爵家の花嫁 キャット・マーティン

冤罪で投獄されたヒーローの命がけのリベンジ。 この作者のいつもどおりのサスペンス風ロマンスで面白かったです。腹違いの弟に嵌められて父親殺しの濡れ衣を着せられた気の毒なヒーローが復讐するストーリーにハラハラさせられました。このヒーローの弟が恐…

さる上流婦人の憂鬱 マヤ・ローデイル

ゴシップ記者のヒロイン。 未亡人のヒロインは匿名で貴族のゴシップを書いている新聞記者なのですが、やっていることが低俗なパパラッチみたいで何だか性格悪そう。放蕩者の夫との悲惨な結婚生活のせいで辛辣な女性になってしまったらしいので、そういう心の…

狼のキス ジェイン・サリヴァン 他

割と面白かったハーレクイン小説。 2話収録の「今だけは抱きしめて」の1話目、ジェイン・サリヴァン作の「狼のキス」が面白かったです。バウンティ・ハンターのヒーローが、雪の日に車をお金を盗まれて立往生している女優志望のヒロインを助けるところから…