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ロマンス小説の感想

ダイヤモンドは恋をささやく スーザン・イーノック

ダイヤモンドは恋をささやく (ライムブックス) Twice the Temptation (Samantha Jellicoe Book 4) (English Edition)

Samantha Jellicoe シリーズ4作目。  このシリーズの1作目「恋に危険は」は(だいぶ前に読んだのでかなり記憶が薄れてきてるけど)とても面白かったです。2、3作目をとばして4作目を出したのは何故だろう?まあ、サマンサとリックの関係もあまり進展していないし、読んでいなくても特に差し障りのない内容ではありましたが。この作品は呪われたダイヤモンドをめぐる2つの短編が入っていて、前半がリックの祖先の摂政時代のお話で、後半がサマンサとリックの現代のお話になっています。  意外にも前半のヒストリカルのほうが楽しめました。S・イーノックの作品はストーリーが冗長だと感じることが多いのですが、これは短編だからすっきりまとまっていて面白かったです。操縦しやすい夫を求めるヒロインと、彼女を説得しようとするヒーローの掛け合いが楽しくテンポよく読めました。  後半のサマンサとリックは、付き合って8か月という設定になっていました。サマンサの元彼が出てきたりはしましたが最初から最後まで2人はラブラブで、ちょっと物足りない気がしたので、2人の関係にもう一波乱あったほうが面白かったかも。それに、せっかくこういう構成なんだから、ダイヤモンドに関する話は、前半のヒストリカルが前振りで、後半であっと驚く展開があったりしたら良かったのに、そういうのもなく肩透かしでした。それでも気軽に楽しく読める作品で、悪くはなかったです。