L0VE DRUNK

ロマンス小説の感想

孤高の不良公爵 ハイディ・ライス

孤高の不良公爵 (HR by HARLEQUIN) (〔HR by HARLEQUIN〕)

 

Yahoo!ブックストアの電子書籍が無料だったので読んでみました。たいした感想はないです。  これ、訳文があまりハーレクインらしくない気がしたんですよね。というのはヒーローが自分のことを「俺」と言い、ヒロインを「おまえ」と呼んでいたから。私がこれまで読んだハーレクインは(そんなに多くはないですが)たいてい「僕」、「君」で、ヒーローが軍人や警官で「俺」でもよさそうな時でもいつも「僕」だったので、ハーレクインは全部そうなんだと思っていました。何だか腑に落ちなくて、私が読んだのは文庫の再編集版だったから、元の新書版のほうをハーレクインのサイトで試し読みしてみると、そちらは「僕」と「君」でした。文庫化するときに変えたのね。この話はヒーローが(現代人だけど)公爵だし、「僕」のほうが上品で良いと思うんですけど。一人称が変わるとだいぶ印象が違いますし。ちなみにラブシーンも文庫版は訳語が若干下品な感じになっている気がしました。ストーリーは、愛を信じない孤独なヒーローがヒロインの愛で心を開いていくという内容で、そこそこ面白かったですが、よくある普通のハーレクインで特別際立ったところはないと思います。無料だったのでなんとなく読んでみたのですが、可もなく不可もなくという感じでした。

 

 話は変わって、ベストセラーの"フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ"の翻訳が出るということが話題になっていますが、海外とはいえSM小説がベストセラーとは驚きですね。内容が内容ですから日本では売れるかどうかわかりませんが。それにしても単行本上下巻で3000円近く払う価値があるのだろうかという気はしますけど。

Fifty Shades of Grey (Fifty Shades, Book 1)

 それにしてもこの本は海外では本当に有名なようで、洋書を検索すると、Fifty Shades なんちゃら っていうパロディ本がいっぱい出てくるんですよ。GreyをBlueやPinkに変えたのなんかは、いかにもって感じ。(ちなみに灰色をGreyと綴るのはイギリス英語で米語だとGrayが一般的です。作者のE.L.Jamesは英国人だそうです。) 他にもFifty Shades of Gay (←絶対あるだろうと思ったらやっぱり誰かが書いてた)とかね。 それからこちらは作者名に注目!

Fifty Spades of Grey: Erotica for classy blokes (Fifty Shades of Blokes Book 2) (English Edition)

この人、同じようなのを3作も出してるけど、どんな内容なんだか。 そしてなんと料理本まで!

Fifty Shades of Chicken: A Parody in a Cookbook

表紙の写真にウケました。他にFifty shades of Bacon ってのもありましたよ。 パロディ本を見ているだけでも笑えるFifty Shadesでした。