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ロマンス小説の感想

夜に招かれた守護天使 ジュリー・ガーウッド

夜に招かれた守護天使 (ヴィレッジブックス F カ 4-14) Guardian Angel (Crown's Spies Book 2) (English Edition)

 

サスペンスに中世ものやウエスタンまで色々書いているジュリー・ガーウッドのリージェンシー・ロマンスで、Crown's Spiesシリーズの2作目。  ずーっと昔に、この作者の「心打ち砕かれて」と「標的のミシェル」を読んだけれど、ストーリーが間延びしていてイマイチという印象だったので、それ以降は読んでなかった。この作家さんはキャラクター重視でストーリーは割と適当だから、サスペンスを期待して読むとズッコケルと思う。(その頃は、もっと本格的なサスペンスを好んで読んでいたから、余計にそう思ったのかも。最近はロマンスばかり読んでいるから、今読めば意外と楽しめるかもしれない。)   そういうわけで、この作者のリージェンシーは初めて読みましたが、素っ頓狂なキャラクターのマンガみたいなストーリーで、思ったよりもコメディ調のロマンスでした。キャラクターの個性が際立っていて、会話が面白いです。ただ、ヒロインの言動はあまりにも突飛すぎて、もうすこし控え目でも良かったんじゃないかと思いますけど。Crown's Spiesシリーズということで、ヒーローがスパイ活動に関わっているシリーズなのかな?危機が迫っていても、みんな呑気であまり緊迫感はないですが。登場人物がとにかく皆、よく喋って賑やかで楽しいのだけれど、会話が脱線しがちなので、そのあたりはあまり真剣に読まずにさらっと流したほうがいいかもしれません。  これだけヒーローを振り回すヒロインもあまりいないんじゃないかというくらい、独断で突っ走るヒロインは好みが別れそうですが、コメディだと思って読めば結構笑えて面白いと思います。