スナイパーからCEOに転身した(!?)ヒーロー。 「サスペンス、ミステリ色も濃厚な2倍楽しめるエロティカ」という宣伝文句に興味を引かれて読んでみました。タイトルの「スナイパー」というのは、狙った獲物は逃がさない、みたいな比喩的な意味だと思っていたら、ヒーローが本当に元軍人で特殊部隊の狙撃手だったという設定でビックリ。前半は、両親を亡くして学費を払えなくなり、大学を中退して派遣社員として働いている貧乏なヒロインが、大企業のCEOのヒーローに見初められ、"僕が望むことは何でもする"個人秘書になるという(どこかで読んだことあるような)、ありふれた展開で、別にどうってことなかったのですが、後半は、銃撃戦まで起きてアクション映画のような雰囲気になり、このジャンルの小説にしては斬新な(?)ストーリー展開だったかも。 それにしても、ヒーローは陸軍の特殊部隊にいたのに家業を継ぐために退役してCEOになったとか、凄い職歴で、どんだけ華麗な転職だとツッコまずにいられないし、兄が武器商人(!)だというのも、突拍子もなくて笑ってしまうのだけれど、細かいことを気にしなければ、B級アクション映画のノリで派手に盛り上がるサスペンスを楽しめると思います。少々リアリティに欠け、ストーリーがチープな気はするけれど、陰謀に巻き込まれ、命を狙われるヒロインに結構ハラハラさせられたし、スピード感もあって、そこそこ面白かったです。360頁しかなくて全体的に内容が薄いので、もう少し長いと良かったな。
最近はErotica小説が流行りで、いろんな出版社がブームに乗っかっていますが、少し前に読んだこれ↓はつまらなかった。
DV男と結婚していたヒロインが、夫の死後、よくわからない秘密のクラブに入って性的に開放され、前向きになるというストーリーなのですが、なんだか自己啓発のハウツー本を読んでいるような気分にさせられて、ちっとも面白くなかったです。