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ロマンス小説の感想

神話の国の風に抱かれて ジョー・ベヴァリー

神話の国の風に抱かれて (ラベンダーブックス) Dangerous Joy (The Company of Rogues Series, Book 5): Regency Romance (English Edition)

 

アイルランドは魔法の国?  ヒロインの後見人の役目を押しつけられて、しぶしぶ彼女に会いに行き世話を焼いているうちに恋してしまったヒーローのお話。でもこのヒロイン、ワケありの過去があって一筋縄ではいきません。実際かなり気の毒な境遇なのだけれど、お転婆で気が強い女性なので、それほど悲壮感は無かったです。窮地に陥っているヒロインを救うために"無頼同盟"の面々が協力して活躍するのが楽しいです。ヒーローもヒロインも馬が好きで、馬をネタに卑猥なジョークを言い合っているのが笑えました。被後見人とのロマンスはリージェンシーでは良くありますが、ベテラン作家だけあってストーリーの展開は面白いです。只、ロマンスにもう少し切なさがあればなお良かったかな。19世紀のアイルランドが舞台なので、ちょっぴり謎めいた現象が起きたりするのがいかにもという感じです。最後の猫のくだりが何ともシュールで、あのオチには度胆を抜かれたわ。