L0VE DRUNK

ロマンス小説の感想

めぐる愛はロンド ニコール・ジョーダン

めぐる愛はロンド (ライムブックス) The Prince of Pleasure (Notorious Book 5) (English Edition)

 

Notorious シリーズ最終話。  シリーズ1作目の"誘惑のエチュード"から出ていたヘルファイア・リーグで一番の放蕩者、デアがヒーロー。ヒロインとは昔恋人同士だったけれど、祖父の策略で別れてしまい、そのせいで自暴自棄になって放蕩にふけるようになったのだそうで・・。そんなヒロインと再会し、またもや彼女の魅力に惹きつけられて早速誘惑するヒーローと、そんな彼に迫られるとすぐに屈してしまう流されやすいヒロインがいかにもN・ジョーダンらしくて笑ってしまいました。  ヒーローと別れた後のヒロインはかなり気の毒な境遇だったのですが、そこはさらっと流してあまり湿っぽい話にはせず、ヒーローが諜報員の友人に協力して裏切り者を見つけ出すスパイもの(と言っても複雑なところは全くなく単純明快)のストーリーがテンポよく展開して面白かったです。あまり深いロマンスではないですが、短めにまとまっていて中だるみもせずサクサク読めました。ヒロインのことを誤解していたヒーローが真相を知り、反省して再び彼女の愛を得ようと頑張るところなんかは、ハーレクイン的なお約束の展開ですが、気分よく読めて爽快です。Hotなロマンスが売りの作者ですが、ヒーローは何と言っても"快楽のプリンス"ですし、欲望に忠実すぎる2人に、ついツッコミを入れたくなるような笑えるHotさという感じですかね。先に読んだE・ホイトが面白すぎたので比べるとこちらが霞んでしまいますが、これはこれで楽しく読めて良かったです。